きょうの断片。6月8日、2020年

 授業で雅楽を聴いていて、雅楽は、宗教音楽は、神様がいる空間のための環境音楽なのでは? という発想が浮かんだ。演奏するか祈るか、どんな形にせよ、その場にいる人々は音楽を奏でたり聴いたりすることを通じて神と交流していたんだなと。
 音楽の起源が宗教に密接に関わっているのなら、この音楽との関わり方は、今でも受け継がれている本質的なものなんじゃないのかな? とか。

 詩のフィールドレコーディング、というか、どこで朗読されるか、詩の朗読の後ろに聞こえるノイズや環境音も込みで、「その場で朗読され、録音されるための詩」っていうのは面白いんじゃないかと思ってる。

 一方で、朗読って面白くて。
 わたしは、実は言葉って副次的な物なのかなとも思っている。言葉自体も大事ではあるんだけど、それをどんな表情で、文脈で、誰が言うのかによって意味やニュアンスなんてまったく変わるもの。
 それなのに朗読は、言葉が伝わるように読む。
 そもそも会話とは違うから。言葉が聞きやすいように読む。
 言葉のニュアンスを聞き手に委ねるため、っていうのも大きいと思う。
 他の何とも違う、声を使った言語活動の一つだなと思う。

 あと、絵を描いてみたいなって思うようになってきた。
 絵を描くというか、色を作って塗るっていう身体の動きがとても好きで、それをまたやりたいなあって。
 色彩構成や、四角い画面をどう構成するかも、今までは全然勝手がわからなくて、何がわからないのかすらもわからない領域だったけど、踏み入れてみたら面白いのかもって。
 授業と、SNSでたまたま見かけた、一つの企画に対して複数のデザイン案が紹介される本の情報のおかげだな。