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元気がまた自分の中に充填されてくると、私は俄かに焦り出す。
「これからどうなるの」とか、「どんな人間になるの」とか。
その度に、それだけ、生物学的にのみ生きることなんてできず、どうしたって社会的であるしかない人間には、「素晴らしい他の誰か」「名前のついた理想的な存在」になろうとする動きが内面化されてしまっているんだと痛感する。

自分を語る言葉は増えれば増えるだけ選択肢が広がって良い。けれど、言葉に縛られる必要はない。
大切なのは、自分が自分であるとまず誰より自分自身に説明し、そのあとに人にも自分がしたい範囲で説明できることであって、「その言葉らしいわたし」になる必要など全くないのである。

だから私は、「なりたいわたし」も「今のわたし」も、言葉で縛ることはしたくない。

そうは言っても、突然水に投げ込まれたら自然ともがいてしまうように、心に元気が溜まってくるとつい、意識が外に向く。無闇に動こうとしてしまう。

……うぬぬ。負けぬ、焦らぬ、戦わぬ。
引かぬ、媚びぬ、省みぬ!

という感じで、緩さを忘れずにこれからも暮らしていきたいです。