昨日学校帰りに通りがかった駅で、とっても素敵なスカートを見つけたの。
なかなかないデザインで、チュールに刺繍が入ってるやつ。
一目惚れしちゃった、欲しいなあ、って、わたしがあんまりまじまじとそのスカート見てるから声かけてくれた店員さんに吐露したら、1万3800円とかで。
納得したし、絶望したし、苦笑した。
「ふふふ、全然だめじゃん」って。
すっごく悔しかった。
うすうす気づいてたけど、わたしが着たいお洋服の価格帯って、今やもうその辺なんだ。
一枚一枚こだわって作られた、「作品」みたいなお洋服を、本当はまといたいから。
実はもう、ファストファッションの中から自分の着たいものを見つけるのが、どんどん難しくなってる。
昔から、「自分」というものがすぐに切り替わっちゃう性質で、ワンシーズン越したらもう今の自分には合わないなってなる服も多かった。あるいは、着すぎて生地が悪くなってたりね。
その辺の点も、価格帯が違うってことなんだろう。
お気に入りのものを長く着たいよ、ほんとはね。
刺繍とか大好き。
その服一枚しかない生地の柄とかも好き。
他とあんまりかぶらないような、工夫を凝らされた、でも引くところは引いた、そんなデザインが好き。
そんなお洋服が欲しいし、普段着として普通にそういう服を着られるわたしになりたいよ。
そもそもわたしは流行とかには疎いし、自分から背を向けるタイプなんだ。誰かと似たものって嫌だからね。
独自性、独自のこだわりってやつを、本当は纏いたいんだ。
「お洋服」って書いたけど、着物にも興味ある。
ただ、バッチリ着付けするっていうよりか、アレンジしたり和服と混ぜたりして着こなせるかっこいい人に憧れる。
室町風っていう、着物に巻きスカートを合わせて気楽に着られる着付けの方法があるんだけど、かっこいいの! その名の通り、室町時代の一般女性はそうやって着物を着てたんだって。
あと、わたしの尊敬する歌手のおおたか静流さん、歌う時の衣装が、天女や日本神話・仏教の女神様みたいな、お着物をアレンジしたような衣装である印象が強くて、それへの憧れもあって。
お着物の柄や色合いも好き。
わたしはすごく鮮やかな色が好きだから。そして刺繍もね。お着物はロマン。
自分の体格にもコンプレックスがあって、あんまり合う服がない……まず自分の体格に合うかどうかを考えなきゃいけなくて、
それは価格帯とかファストファッションかどうかで変わるのかはわからないけど、少なくとも選択肢は広がるような気がするからさぁ。
わたしは体格が脂肪質で(ウェーブってやつ)胸が大きくて、それも三角じゃなくて丸いシルエットになる大きさで、肩幅もまああるからさ、上半身が大きく見えちゃうんだよね……とほほ……
だからお洋服を探すのも、すごく億劫なの、実は。
でも、一目惚れできるようなお洋服だったら、そうでもなくなるのかなぁって。
実はお洋服に関して、一回だけチャレンジしたことがある。
多くの人にとって憧れな気がするけど、わたしはジェラピケを着てみたかった。
だから、実は、買って着てみた。
めちゃくちゃ良かった。
もうジェラピケ以外のパジャマ・ルームウェアはアリンコになるみたいな気持ち。
わたしやっぱり、高いものの価値や良さはわかってしまう。わかるっていうか、わかった上で高確率でこっちの方が断然いいじゃん! って思う。
もちろん高ければいいというわけではない。ただ、値段に見合った質やこだわりの良さはわかるし、それを気にいることが多い。
そもそも、人のこだわりが好きで、人のこだわりが通っているかという理由で買うものを選びがちなのだから、当然と言えば当然だ。
すでに、感覚過敏も手伝って、「多少お値段は張るけど絶対これがいい!!!!」みたいな、こだわりの、わたし御用達の、日用品とかは割とある。
例えば、お値段は張ってもオーガニックな素材を使ったものじゃないと不快とか、ちょっと硬めのテクスチャーの美容クリームが好きとか、そんな感じだ。特にやっぱり天然素材とか自然界にあるものというのは、自分の身体に合っている気がする。合成されたものには過敏なのだ。
……つまり、わたしという人間はお金がかかる人間なのである。
だから、お洋服を始め、バスソルトとか、家具とか、果てはお家とか、自分の気に入ったものを買えるように、お金持ちになりたい。
もちろんその果てには、自分の気に入った活動を支援したいとか、そのなかには教育や格差是正、マイノリティの権利回復などに自分も力添えをしたい気持ちもある。
ただ、まずはやっぱり自分の欲望を満たしてこそ。っていうか「人を支援したい」も自分の欲望だし。
だから当面の目標は、あのスカートを買えるようになることだな、って。
ちょっと痛い経験だったけど、店員さんに「欲しいです」「一目惚れしちゃって」って言えてよかったって思った。
欲しいって言うことすら、いや、思うことすら諦めていたから。
でも、諦めなくても、いいのかもしれない。
あきらめないことから、あきらめずまずは口にしてみることから、夢って始まるもんね。
だから、悲しい思い出じゃなくて、わたしの出発点にしていきたい。あのスカートを。
ほんっとに悲しかったし、悔しかったの!!!!
でも、「悲しい」で終わらなくていいはずなの。
やりたいこと全部やりたい。